GoogleAdsenseがポリシー違反で配信停止となったことが一度だけあります。
2013年8月のことでした。
配信が停止されていますというメールが届き、ブログの広告スペースが真っ白になりました。

そしてその日の夜、祖母が危篤だという知らせが入ったのでした。

あれから1年経ち、辛かったときのことをついつい忘れて、本質的でない作業で時間を浪費してしまいます。
でも、とても大切なことだと思うので、忘れないように書いておこうと思います。

祖母との約束

祖母(父方の祖母です)は80代半ばと高齢で、東京から4時間ほどかかる地域に住んでいます。

私は、幼い頃は祖母と同居していたのですが、どうもその近隣によい思い出がなく(私自身が幼い頃からコミュニケーションに問題のある困ったちゃんなので、まあいろいろと気まずい思いをすることが多くて)結婚のあいさつに夫と行って以来、ずっと祖母には顔も見せていませんでした。

でも、祖母はいつも私のことをとても心配してくれ、妊娠してからは生まれてくる赤ちゃん(祖母にとっては初めてのひ孫でした)のことをとても楽しみにしてくれていました。

妊娠中、「生まれたら抱かせてな」と電話で何度も言っていました。
私は照れくさいのもあって、「うん、うん」と適当に聞き流していました。

そして2013年4月に出産。「私のアフィリエイト収益額」にも書いたとおり、ちょうどその時期は夫の雇用期限が切れ、半年後には無職になるか・・・という時期でした。

夫は転職先を求めて履歴書を送りまくり、私は夫の離職に備えてアフィリエイトに時間を使いまくり・・・という嵐のような毎日でした。

出産前後も、私はすごい勢いでアフィリエイト記事を書き、1日1記事~2記事ペースを守ってずっと暮らしていました。
出産で入院するときも、予約投稿して、新規投稿が途切れないようにしました。
だって、「出産するからブログが書けません」なんて、ブログの読者さんにも、Googleさんにも関係のないことです。産休で休むので検索順位はキープさせてください、なんて都合のよい話はありません。

1000円でも、1万円でも多く稼ごう、検索順位を上げようと思い、必死で記事を書いていました。

行けなかった理由

生後数か月、息子の首も座り、長距離移動しても大丈夫だという時期に入ると、祖母のことをちらちら思い出しましたが、なかなか腰を上げることができませんでした。
次の夫の面接が終わってからにしよう、この記事だけは書いてからにしよう、ロタウィルスの予防接種だけは終わらせてからにしよう、不在日数分の記事を書き溜めてからにしよう、そうやっているうちにずるずる先延ばしになっていました

子どもを育てながら、1日1記事書いて、SEO手法を調べて、テンプレートを直す、それだけで精一杯で、家を空けて祖母を訪ねるなんてとてもできそうにありませんでした。
そして、夫について来てほしいけれど、夫はいつ転職先の面接が入るか分からず、家をあけられない状況でした。

それに、お金のことも心配でした。
交通費だけで往復4万円ぐらいかかります。
貯金を崩せば出せないお金じゃないけれど、近々夫が無職になることを考えると、ちょっと出すのは厳しいと感じる金額でした。

そういうわけで、何となくずるずる先延ばしにしていました。
祖母からはときどき「○○ちゃんは大きくなった?赤ちゃんも母親も、元気なのが一番だからムリしないように」という電話がかかってきました。

私は、その電話も「うん、うん」と聞き流していました。祖母と電話で話すよりも、アフィリエイト記事のネタを考えることのほうが価値のあることのように感じられていた時期でした。

「赤ちゃんを抱かせてほしい」という祖母の願いはずっと心に留めてはいましたが、来週考えよう、この仕事が終わったら考えよう、という繰り返しでした。
そして、アフィリエイト収益は右肩上がりで、7月には月5万円を突破しました。

アドセンス配信停止。そして・・・

そんな8月のある日、Adsenseが配信停止となりました。

せっかく上がり始めた収益が(ほぼ)ゼロに!と大慌てで対策を考え始めました。
原因は「不適切なコンテンツ」と書かれているのですが、心当たりもなく・・・。

どうしよう、どうしよう、と思っていたところに深夜、父からの電話が。祖母が入院したという知らせでした。
「すぐに来てほしい」という父からの電話でしたが、私はとっさに「明後日でも良い?」と聞いてしまいました。

これまで入退院を繰り返している祖母なので、今回に限ってそんなに悪い状況だとは思わず、何となくそう口から出てしまったんです。

しかし父は「明後日では遅いかもしれない。明日来てほしい」と言いました。意識不明なのだそうです。

私はようやく状況が分かりました。祖母は倒れて、今日明日も分からないような容体なのでしょう。

なんだか私、茫然としました。

「孫を抱かせてほしい」という祖母との約束も果たせていないのに、意識不明だなんて。

なぜあと1週間早く訪ねることができなかったか、アフィリエイト作業をほんの数日休むと決断できなかったかと、やりきれない思いをしました。

意識不明の祖母を訪ねて

結局、翌日の早い時間の新幹線で祖母の入院先に向かいました。
息子を抱っこして、大きなキャリーケースに紙オムツをいっぱいに詰めて、ノートPCとベビー用品を入れた重い鞄を肩にかけて、息子と二人、新幹線に乗りました。

祖母の自宅には泊まれないし、親戚宅も0歳児連れでは気を遣うので、ホテルをとりました。
夏休みということもあり、ビジネスホテルのシングルしかあいていませんでした。

病院を訪ねると、祖母は苦しそうな息をしていて、こちらの呼びかけには反応しているのかどうか分からない状態でした。

当初の危篤状態は脱したものの、予断は許さず、意識が戻るかどうかも分からないというのが医師の説明でした。

息子を連れて枕元に行きましたが、分かっていないようでした。
元気なうちにひ孫を抱かせてあげられなかったのは、私のせいだと思いました。
アフィリエイトなんていいから、もっと早く来るべきでした。

何ともいえない気分でした。

翌日もお見舞いに来ると父や叔父に伝え、ホテルに戻り、スーパーのお弁当を食べました。

そして、息子にシャワーを浴びさせ、授乳して寝かしつけ、Adsenseが配信停止になった理由と思しきコンテンツを数時間かけて必死で修正し、Googleに審査依頼を出しました。
これでAdsense広告を再配信してもらえるのか、再配信してもらえるとしてそれはいつなのか、そう考えると生きた心地がしませんでした。
当時1日1000円前後まで上がっていたアドセンス収益が0円になっていました。

これで審査が通らず、二度とアドセンスが使えないとすると、私の数か月の努力はいったい何だったのだろう、と考えると辛くなり、涙が出てきました。

祖母に寂しい思いをさせてまで続けてきたアフィリエイトだったのに・・・。

でも、「アフィリエイトなんて意味がない、もうやめよう」「今だけは休もう」とはなぜか思いませんでした。

悲しい感情があっても、それはそれとして、必要な作業だけはやろう、と当然のように思いました。これまで一日も欠かさなかったブログ更新が途切れるのはダメだという思いもありました。(当時は私のブログも弱小で、更新を止めると即アクセスが落ちる状態でしたので。)

そして、新規記事を書いて公開し、ブログコメントに返信し、問い合わせメールに返信し、夫に報告のメールを送って、深夜2時頃ベッドに入りました。

そして1年後の現在

祖母はその後、意識は取り戻したものの朦朧としており、認知症の症状も出て、全身にチューブが入ったままです。
結局「ひ孫を抱かせてほしい」という希望はかなえてあげられていません。

ベッドを起こして、胸の上に赤ちゃんを乗せる真似事をしたともありますが、チューブがよじれるし、祖母は手も口も動かせず、嬉しいのか、やめてほしいのか、私にはわかりませんでした。
何よりも、祖母が望んでいたのはこういうことではないというのは私にはよく分かっています。

一方で、アドセンスは数日後に配信が再開され、アフィリエイトは目標としていた金額(月15万円)を突破し、さらには30万、70万と収益が伸びました。

でも、単純に「収益が上がってよかった」と言い切れない思いが常にあります。

アフィリエイトなんてやらず、一刻も早く祖母のところに赤ちゃんを連れていき、「抱かせてほしい」という望みをかなえてあげたらよかったのに。

一方で、この先も雇用の不安定な夫のことを考えると、(一時的にしろ)私がアフィリエイトで大きく稼げていることは、私たち家族の生活を支えになっていると感じます。

私はどうしたいのか、何を幸せと思うのか、考えることの多い毎日です。