私、せどりをしてお小遣いを稼いでいた時代がけっこう長くありました。

会社勤めをやめた頃(2009年頃)は、月数千円はせどりで稼いでいたと思います。

ブックオフせどり、図書館の放出本のせどり(もらってくるだけだから正確にはせどりと呼ばない)、手持ちの本のAmazonマーケットプレイス出品をしていました。
手持ちの本の中には、できれば一生持っていたいと思っていた本も含まれていたのですが、当時はルームシェアをしていて個人スペースが極めて少なく、あまり荷物を持ち込むと他の人からイヤな顔をされたりするので、泣く泣く出品しては蔵書を減らしていました。

せどりを始めたきっかけ

せどりを始めたきっかけは、大学生の頃、アマゾンのマーケットプレイスに手持ちの本を出品し、おいしい小遣い稼ぎだと気づいたことです。

読んで不要になった本をちょこまか売って、また新しい本を買って・・・の繰り返しでした。
ブックオフに行くと自分が売ったのと同タイトルの本があったりして、売れた値よりも安い値段がついていると、こりゃいけると思って仕入するようになりました。

せどりで高く売れた本

けっこう高く売れた本もありました。
この本。ブックオフで見つけたときは嬉しかったですね。

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たしか、2009年頃に5000円ぐらいで売れました。

近くに良いブックオフがあって、ちょこちょこ良書をゲットできたので、安定はしませんがお小遣いとしては十分でした。
また、もともと本が好きですので、手元に本のある間、それを読めるのも面白かったです。
自分では絶対選ばない本などもありましたので。

週に数回はブックオフをはしごして、本棚の前で携帯電話をピコピコやって、数十分かけて店内をぐるぐるし、何冊か買って帰るという典型的なせどらー生活をしていました。
ブックオフのバーゲンの日はバイトは休んで開店時間に並んだりね。

当時は、ブックオフが一律価格をやめた時期で、せどりはもう終わりだなんて言われてましたが、まだ稼げました。今でもせどり系の情報商材はネット上で見かけますので、ジャンルとしてはまだ死んではいないのでしょう。

せどりをやめようと思った理由

そんなせどりと私のお付き合いですが、ある本が売れたことを契機に、突然終了しました。

というか、もうせどりなんてやりたくなくなりました。

その本は、もうタイトルは忘れましたが、ヨーロッパの帝国主義に関する専門書だったと思います。
近くの図書館が蔵書整理で放出した本でした。その図書館の蔵書整理は、良書がもう、ざくざくという感じで「どうぞお持ち帰りください」の箱に捨てられているので、私は大喜びで通っていました。そんな経緯で拾った本の中の一冊です。

それで、「ヨーロッパ帝国主義のナントカカントカ」という本をアマゾンに出品登録しようとすると、「現在品切れ・絶版」となっており、ライバルがいないのです。
せどりをやったことのある方ならおわかりかと思いますが、これはすごいことです。

ふつうはライバルの値付けを見てこちらも値段をつけるわけですが、現在出品ナシなら、値段吊り上げ放題なわけです。

ただ、1万円とかはまあやりすぎだと思い、その本には5000円ぐらいの値段をつけたと思います。(それでも私にとっては思い切った高値でした。)

そして出品したら、なんと、翌々日ぐらいに売れました。びっくりしました。
おそらく、以前からその本が欲しいと思っていて「出品されたら通知する」というアラート機能を設定していたのでしょう。

ああ、この本を必要としている人がいたんだなあ、この本はあと少しで捨てられるところだったし、私が橋渡しできてよかったなあという、ほんわかした気持ちになりました。
そして、ついでに、その本を購入した人はどんな人かと思い、名前を検索してみたのですね。(←こういうこと、やっちゃダメですよねえw)

そうしたら、名古屋かどこかの私大の大学教授でした。プロフィールを見ると、60歳以上と思われました。(←出身大学と就職年までチェックしたわけです。こわいよね。Amazonマーケットプレイスでのお買いものって要注意ですわ。)
ヨーロッパの帝国主義と関係のありそうな研究をしておられました。

それを見て私、なんだかよく分からないけど打ちひしがれたのですね。

この人は、60歳をすぎても、こんな難しい本を読んで、きちんと自分の仕事をしている。有意義な仕事だ。
一方で、私は、若くて(30歳だったはず)、健康で、まともな仕事もできるだけの教育も受けたのに、せどりしてちまちまお金を稼いでいる。お金のために、週に何時間もブックオフをうろついて、私じゃなくてもできる仕事をして、若さを浪費している。
なんだかバカみたいじゃないか?と思ったのですね。

なんだかもっと、ちゃんとした仕事をしたい、と切実に思いました。

そして、その本が売れて以来、せどりはやめてしまいました。
(正確には、そこまでは思いきれなかったので、絶対高値で売れそうな本何冊かを残して、それ以外は古本屋に持っていってしまいました。そして、高値の本が売れると同時に店じまいしました。)

そして、「ちゃんとした仕事」というのは、私の場合、書く仕事(フリーライター業)だと思いました。
小遣い稼ぎばかりするのはやめて、ちゃんと本業で生きていく覚悟をしよう、と決意したのです。

あの大学教授には、今も本当に感謝しています。

その結果、現在は主婦アフィリエイターとして生きていて、これもまた「自分の仕事」なのかどうか日々迷うわけですが、ブックオフせどりと比較すると、ずっと意義ある仕事と感じます。